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「他のひとは騙すのに、どうしてわたしには嘘ひとつ吐いてこないんですか?」


「だって嘘ついたら泣くだろ。そういうパフォーマンスはうざいから要らないんだ」



 背中に耳を当てると心臓の音が響いてた。
 真っ当には程遠いながら生きる中で
 今日も明日も昨日通りずるい言葉の数々。



 3.まほろばでの雨宿り


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