「……本当に来るのか?」

「なんでいかないと思ったんだべ」

 ついてくる気満々で準備をしていた三人を前にしてどうしたものかと考える。それはシンも同じようで難しい顔をしていた。

 精霊は争いを嫌う。そういう負の感情を感知しやすいし、人間でいうところの偏頭痛に近い状態になりやすいというのだからなおさら連れていく気がなかった。

 そもそも、これからアマルティアとサイカ(だと思われるもの)に接触するのに三人を連れて行ってもいいものかと思う。シイの意思はシンを守ること、とはいえ戦いに発展しそうな場にわざわざ精霊を連れて行こうとは思わなかった。

「たしかに戦うとかああ好きじゃないしいい出来ないけどおお、一緒に行ったほうが絶対絶対生きて帰ってこれる確率も上がるからああ」

「でも三人とも成れの果てとは言え精霊だよ、そんな危ないところに好んで来なくていいじゃないか」

「二人だって好き好んでそうするわけじゃないだろっ、それしかないからそうしようってだけじゃねーかっ」

 う、と言葉に詰まる。アールの言い分は最もで反論らしい言葉もとっさには出てこなかった。

 そりゃまあ、いてくれるなら心強いがそれにしたって。

「三人とも、ここが嫌いになるかもしれないよ。たくさん怖くて痛い思いするかも」

「そんなん承知だぜっ、でも俺らは性質よりも今はシン様とジオルグを優先してーのっ! てかもう決めたの! 着いてくからなっ!」

「そうだべそうだべ! ダメって言われてもこっそり着いてくべ!」

「い、イーズたちがいたほうが安全だもんねええ! ぜ、ぜーったい着いてくんだからああ」

「……俺たちの意見はあまり関係なさそうだ」

「そうだね」

 三人の頭をめちゃくちゃに撫でまわすとくすぐったそうに笑った。