「おはようございますお嬢様」

「メルおはよう」


コンコン!とドアのノックの音が響いた。
誰か来たのかしら?


「カレン大丈夫ですの?(わたくし)ずっと心配してたのよ」と可愛い美幼女が言った。

この子は(わたくし)の大親友のキャサリン・ストロング。
笑顔の可愛い女の子で性格も優しくて(わたくし)の大好きな女の子。

「キャサリン心配かけてごめんね。もう大丈夫だから」

「ええ。カレンの顔見たら安心しましたわ。ふふっ近々ユリウス様飛んで来そうよね」

「・・・。かも・・・?」



バタン!!


ん?何の音かしら?


ドア付近から凄い音がしたけど⋯。

「カレン!!」

はい?


振り返るとお母様に力いっぱい抱きしめられました、はい。

お母様は(わたくし)と同じ金髪の髪にピンク色の瞳で(わたくし)はお小さい頃のお母様にそっくりだとよく言われます。


「お母様苦しいですわ」



「ごめんなさいね。でもカレンが目を覚まさなかったらと思うと不安で仕方なかったのよ?私の気持ち分かるでしょう?」


バンッ!!


またドアが開く音が部屋に響いた⋯。


またですの?そんなに乱暴にドアを開けたら壊れないかしら?と少し不安になった⋯。
ところで次はどなたなのかしら?

「カレン目が覚めたんだね。安心したよ」とキラキラスマイルで私に近付いてくる、この少年はユリウス・オーディン7歳
この国の第1王子様ですわ。
王族にしか受け継がれない紫髪に濃いブルーの吸い込まれそうな大きな瞳で誰から見ても美少年なユリウス様です。


「ユリウス様ご心配おかけして申し訳ありません」


するとユリウス様は不機嫌そうに顔を歪めた。


「カレン⋯ユリウスって呼んでと何度言ったらわかるの?」


「でっ、でも⋯」


「でもじゃないでしょ?前みたいにユリウスって呼んでよ。それに謝らなくていいよ。カレンは何も悪いことしてないんだから。わかった?」そう言い可愛い目に睨まれました。


前みたいにって無理ですわ。
確かに(わたくし)は昨年まではユリウスと呼んでいましたわ。
でも(わたくし)も7歳になる訳でして、ユリウスはこの国の第1王子様なので彼より目下の(わたくし)がいつまでもユリウス呼びはまずいと思いユリウス様と呼んでいるのになぜわかってもらえないのかしら?

世間的に見て(わたくし)がユリウスと呼んでいたら(わたくし)がと言うかアルベルト家自体の評判が悪くなるはずですわ⋯。
あなたは王子様なんですのよ?
そこのとこら理解してもらわないと
(わたくし)困りますわ!