オカルト研究同好会の部室で、私は弓槻くんと向かい合って昼食を食べていた。
私にだって、学習能力はある。もう昨日みたいに、人前でお腹が鳴るなんて事態は避けなければ。
そんなわけで、私はコンビニで買っておいたカップ麺をすすっていた。
放課後、ポットの常備してある文芸部の部室に寄ってお湯を淹れ、こぼさないように注意しながら、オカルト研究同好会の部室まで歩いてきた。
その間、ちょうど三分くらいだったため、ふたを開けてかやくと粉末スープを投入し、さっそくいただくことにした。
部室に入って来るなり、カップ麺を食べ始めた私を見て、弓槻くんも鞄からサンドイッチを出し、ビニールを剥いだ。具材にはハムやレタス、卵が使われていて、カップ麺よりも遥かにヘルシーだ。女子として負けているように思えるけど、気にしないことにする。
食事をしながら、新たな記憶のことを話して聞かせる。
「月守風香とシロちゃんの出会い、か」
「うん」