次に、シロちゃんの生まれ変わり候補の四人について考えることにした。

 弓槻くんの研究の成果によって絞り込まれた四人。
 血液型がシロちゃんと一緒で、生年月日が事故当日である十一月十九日よりも遅い、嶺明高校の二年生の男子。

 まず、候補をこの四人に絞った方法は、弓槻くんの生まれ変わりに関する研究の成果に由来する。

 よって私には、その前世と現世にまつわる、性別と血液型の年齢制限や、引き継がれる特性とその条件などという難しいことはわからない。

 つまり、弓槻くんが本当のことを言っているかどうかは、私には判断することはできないのだ。

 けれど、そのことについては疑うべきではないと考えている。
 疑ったところで、さらに混乱するだけだ。何より、嘘をつくメリットが弓槻くんにはない。

 私と同じ文芸部に所属している、與時宗くん。

 調査をする前から、私とは友人同士だった。
 私が気軽に話すことのできる、唯一の男子でもある。

 一年以上の付き合いではあるけど、お互い恋愛感情を抱いていたり、運命の相手という認識をしていたり、ということはない……と思う。

 犬ほどではないけど、猫は好きだと言っていた。

 バレー部に所属する燈麻実律くん。

 背が高く、二年生で唯一のレギュラーでもある。

 昼食中には、部員と一緒にお弁当を食べながら恋バナに花を咲かせるような一面も。もうすぐ大会があるらしく、気合が入っていた。

 地味で目立たない私のことを認識していたことに驚いた。それに、私の部活まで覚えていてくれた。

 部活も頑張りつつ、いつもクラスの中心にいる彼は、単にすごいとは思うけれど、それ以上の感情はない。

 猫は、昔から飼っていて好きらしい。