知らなかった、お前をこんなにも好きになるなんて…


次の日も部活の遅い斗真から電話をかける

「もしもし、愛美」
「お疲れ様〜」

「河原を送って行ったのが結構見られてて噂になってるみたいなんだよ

友達はわかってくれてるし、否定してくれてるんだけど、絶対信じないでくれよな」

「そうなんだ、わかったー(笑)斗真がモテるからだね、河原さんも美人さんだった」

「なるべく話さないようにするし」

「そんなの無理だよ、部活もあるんだから、河原さんにも失礼だよ、普通でいい」

「だって……俺が嫌」

「ちゃんと好きだから(笑)優しい斗真がいいよ、大丈夫、もうすぐテストだよ、一緒にテスト勉強しようね」



噂は華の耳にも入ってきていた

「いいの?愛美は」
「何が?」

「嶋本くんのこと、SNSとかにも載ってるし」

「私やってないからわかんないんだよね」

「興味がないの?」

「うん、斗真はやってるよ」

「それは見たけど何で公表してないの?野球の事ばっかりだったね」

「う〜ん……私が嫌だから……斗真のLINEのアイコンだけ私の後ろ姿がうつってる(笑)」

「愛美の性格かー、目立つの嫌いなんだ」

「うん、中学の頃からモテてたもん、でも部活引退してからは普通に一緒に帰ってたよ

わざわざ公表まではしたくないだけ、一緒にいればわかるでしょ

テストの時は斗真も電車だから一緒に登校するよ、それでいいって思ってる」

愛美はニコニコしていた
1週間のテスト期間になる

斗真が先に駅に来ていた

「久しぶり」
「うん、おはよ(笑)」

「稔ももうすぐ来るから」
「途中で華と合流だから(笑)」

稔がギリギリにやってきた

「おーす」
「おはよ(笑)」

「ハァハァ、おはよ、石川久しぶり」

「ゆっくり歩いてたら時間やばかった(笑)」

らしくねえなと斗真にからかわれていた