夜、斗真から電話していた
「今日の女の子の怪我大丈夫だった?」
「大丈夫だろ、打っただけだから、お前は知らない女子の心配もするんだな、優しい……」
「だって、歩けないから乗せてたんでしょ?」
「歩けなくはないと思うけど先輩命令だったし
早く練習に行きたかったから乗ってもらった
そうだあいつ河原って言うんだけど名前がまなみって言うんだって、知らなくてさ」
「同じクラスに部活も一緒なのに逆に失礼だよー」
「愛美は1人でいいから(笑)」
「も〜恥ず、わかってるよ」
次の日
「斗真、お前昨日河原をチャリに乗せてたんだって?」
「そうだけど、何で向井が知ってるんだ?野球部でもないのに」
「噂」
「否定しろよな」
「わかった、この事彼女は知らないのか?」
「知ってる、偶然門出る時会ったし夜も電話して河原の怪我の心配してた」
「心配するなんて、石川らしいよな」
「稔も誰かから聞いたか?」
「まあ、否定しといたよ」
「俺も」
「野本もかー、先輩命令だったから仕方なかったんだよな」
「斗真も、河原もモテるからじゃないか?」
「へぇ、あいつモテるんだ」
「美人だし、スタイルいいじゃん、巨乳だし」
「わー、向井はスケベ(笑)」
野本がからかう
「いや、見るだろそこは」
「お前、愛美に胸がないからって見るなよな、俺のだから」
「いや、顔見るのに必死でそんな時間なく走り去ったじゃねーか」
「お前がびっくりさせたから逃げたんだよバーカ(笑)」
「今度見てやる」
「やめろ、シメるぞ」
朝から笑い声が響く
「まなみ、足大丈夫?」
「何で知ってるの?」
「嶋本くんに送ってもらったんだってー、噂になってる、付き合ってるのかなって」
「怪我して送ってもらっただけだよ、結構見られてたんだね」
「お似合いじゃない(笑)」
「そうそう、部活も同じだし彼女になっちゃえば?」
「彼女がいるでしょ」
「そんなの、仲良くなればわかんないじゃん、別れるかもしれないしさ、まなみの方を好きになるかもじゃん?」
「そうそう、まなみが好きになるなら私達は応援するよ」
「わかんないよ、そんなの……昨日初めて話したくらいなんだもん」



