日曜日の朝、愛美は午前練習で駅に着いた
「あれ、斗真」
「おはよ!」
「部活よね、練習着着てるから」
「うん、これだけ渡したくて……はい、おめでとう」
「えっ、プレゼント?金曜日祝ってくれたので充分なのに……」
「電車で開けて(笑)じゃあな〜夜電話する」
斗真は自転車で部活に向かった
愛美が電車に乗り座っていると華と合流した
「おはよー、何見てんの?」
「おはよー、シュシュ!さっき貰ったぁ」
「さっき?」
「うん、今日誕生日なんだー」
愛美は嬉しそうに笑う
ラケットバックから小さいハサミを出してタグを取る
バドミントンはガットが切れると全部のガットをすぐに切る
切れたまま置いておくとラケットの形が変わってしまう
だからバックにいつもハサミは入れてあるのだ
愛美は自分のポニーテールにシュシュを付けた
「へへっ」
嬉しそうな顔をしちゃって(笑)
「彼氏から?」
「うん!」
「とうまくんだっけ?」
「うん……あれ?私華に話したっけ?」
「ラケットバックに【とうま】ってキーホルダー付けてるじゃん」
「あっ、そっか〜」
ニコニコと笑う
可愛いなぁ、愛美は……
「今度会わせてよ」
「うん、いいよ、同じ高校だから」
「えっ、あたしと一緒に登校していいの?」
「野球部なんだよ、野球部は自転車なんだってー」
1日ご機嫌な愛美がいた



