知らなかった、お前をこんなにも好きになるなんて…


「もうそんな時間?」

「うん、6時間は寝たぞ(笑)」

「あっ斗真……練習着だ、かっこいい」

「だから出るって(笑)愛美は起きて朝メシ食べろよな、行ってくる……ちゅっ、昨日ありがとな(笑)」

愛美の好きな斗真のくしゃっとした笑顔だった

昨日斗真拗ねちゃったな……

まだまだ知らない顔もあるんだ

愛美は急いで服を着て斗真の後を追い玄関で見送る

「頑張ってね!」
「愛美もな、じゃあ行ってくる」

愛美は玄関で手を振った

「おはようございます」

リビングに行くとみんなが挨拶を返してくれた

「愛美も目玉焼きでいいわよね?」
「うん」

椅子に座って目をこする

子供みたいだな(笑)
幸司朗はくすっと笑った

「まだ、眠いの?愛美ちゃん」
「はい……朝が弱くて」

「若いね」
「そんな……斗真は起きれるのに……」

愛美の前に朝食が並べられた

「いただきます」

愛美は食べるペースも相変わらずゆっくりだ

「さて、俺も支度するかな、またね愛美ちゃん!」
「はい」

「昨日、斗真はすぐ機嫌はよくなったかしら?」

「大丈夫です、私が変なこと言っちゃったから」

「斗真はすーぐ拗ねるから怒っていいからね

愛美ちゃんに会えなくてイライラするなんてまだガキね

すぐ顔に出るからまあわかりやすいけどね(笑)」

そういえばお兄さんも初めて会った時、斗真の世話大変だよって言われたな

昨日少し斗真の事知れたような気がした……