「幸司朗が手がかからなかったから斗真の扱いがもうイライラしちゃって

お父さんも帰らなくなっちゃった時期と重なるし、仕事も始めて私もイライラMAXの時期だったわ」

「斗真悪いんだ〜」

「愛美ちゃんに会ってからあまりイライラしなくなったのよ、もう中学の反抗期がきたらどうしようと思ってたのよ」

「愛美ののんびりさに私はイライラするけど斗真くんは大丈夫なの?(笑)」

「何かイライラはしないけど遅いことを楽しんでるかな(笑)その行動を見てるのが面白い」

「ひどい」
ぷぅーと頬を膨らます

「こういうとこを見ると面白い(笑)」

「愛美ちゃんの行動に斗真は癒されてんだね」

「そうかも、楽しい(笑)自分にないものだからかな」

斗真はご馳走様と言って食器を下げる

「愛美終わったらゲームしよ、先に上がってる」

「はーい」

まだご飯も半分くらい残っている

「愛美ちゃんを待つことはしないのね(笑)」

「モグモグ……いいんです、待ってると私が急いで食べちゃうから気をつかってるんだと思います」

「へぇ、斗真なりの気遣いなのかな」

「ご馳走様でした」

愛美は立って鞄を持つ

「まーなーみ、食器を下げて」
「あっ、はい」

急いで階段を上がった

「全く言わなきゃ何もしないんだからー」
「可愛いじゃない(笑)」

愛美が部屋へ入ると斗真がうつ伏せで本を読んでいた

斗真が起きようとする前に走って斗真の背中に飛び乗る

「ぐぉっ……」
「へへっ」

「お前……腹苦しいのにさ飛んでくるなよな」
「参った?」

「うん、参ったから下りて」
「はーい」

やっぱり子供じゃん、でも子供みたいな行動も返事も可愛い……

愛美は斗真からおりて斗真の横に寝そべった

斗真は隣にきた愛美を抱き締める

「いい誕生日だった……一生忘れないし」

「ふふっ、よかった、高校でもよろしくね」
「もちろん」

斗真の顔が近づいてきて愛美は目を閉じた……

ん?

愛美はキスがくると思ったのに来ないから目を開けた