3月の中旬に卒業式を終えた2人はお互いの母親と4人でランチに来ていた

「終わったねー」
「中学3年間は早かった」

「これからお弁当が待ってる、嫌だな」

「母さんはお弁当だけじゃなく料理が嫌いなんだろ?いつも愛美のママに作ってきてもらってるしさ」

「まあ、あまり好きじゃないわね(笑)」

「お互い様よ、ビール飲ましてもらってるし、そのうち、愛美がお弁当入れてくれるわよ」

「マジか〜唐揚げな」

「頑張る!部活に慣れたら作るよ」

「愛美ちゃん、頼りにしてるわ〜、そうだ28日ね、斗真の誕生日だからうちにおいでよ」

「OK、じゃあ、唐揚げ作って持っていくわ」

「やった!あざまーす」

「斗真は唐揚げ好きだね、今も唐揚げじゃん(笑)」

「唐揚げと白米があればいいんだよな、1番好きなんだよな」



その日の夜
「斗真」
「あっ、お帰り兄貴」

「これ、卒業祝いと誕生日プレゼントな」
「何?」

「リストバンドとー」
「リストバンド嬉しい、もう替え時だった」

「あと、これは引き出しにな」
「あっ……」

「卒業したんだからそろそろ解禁かなって……

俺の引き出しから減ってないから
偉いな、母さんとの約束守って」

「んー……」
「えっ、自分で買ってるとか?」

「いや……まだ……てかそういう雰囲気にならないというか……」

「どういうことだ?もうすぐ1年がくるぞ、流石にキスはしてるだろ?」

「んー、でも軽い感じで……嫌がってはないけど外国人の友達がする軽い感覚っていうか……」

幸司朗は部屋の中まで入りベッドに座った

「友達とはキスはしないだろが」

「そうだけど、なんて言ったらいいんだろう

俺の誕生日も聞いてこなかったし、結局俺が言ったんだけど、俺に興味が無いのかな

なんて思ったりして……安心?」

「安心?不安じゃなくて?もしかして覚めた?」

「覚めてはない、愛美の事は好きだけどイチャイチャ感がないから……俺はシタいって思ってるけど愛美に安心って思われてる感じ……」