「頭痛てぇ」
「しんどそう」

愛美は斗真の服を脱がして引き出しから出した服を渡す

「何かさ、こういう時に言うのもおかしいけど斗真の筋肉すごいね、腹筋も割れてる」

「一応鍛えてるからな、抱かれるのが楽しみ?」

「バカ!そういうことじゃないし……もう」

愛美は真っ赤になって斗真から離れた

「ごめん、愛美、手貸して(笑)」

「仕方ないなぁ……」

愛美はまた斗真に近づき手を引っ張って立たせた

斗真は愛美の肩に覆いかぶさりゆっくり歩く

「重いんですけど?(笑)」
「しんどいんだよ、助けて(笑)」

「潰れそう、階段大丈夫?」
「ん……うつったらごめん……」

斗真は愛美のマスクの上からキスをした

マスク越しでも熱いな

斗真の風邪ならまあ全然いいけど

愛美は斗真の身体を持ちゆっくり階段を下りた

「斗真、愛美ちゃんが潰れるじゃない」

「えー、しんどいんだよ」

「車に乗りなさい、愛美ちゃんも送って行くから乗って」

「あ、ありがとうございます」

夕方斗真から電話がかかってきた

「どう?」
「ん、熱は下がりつつあるんだけどごめん!インフルエンザだった」

「えー、インフルエンザ?何処でもらってきたのよ」

「わかんない……愛美にうつってるかもしれない、本当にごめん」

「うん、行った私も悪かったし、わかった、連絡ありがとう」

愛美は電話を切るとリビングに下りて行った

「ママー、斗真がインフルだってー」

「そうみたいね、今初ちゃんがごめんて、帰りに寄ったんだって?」

「うん、心配だったから……」

朝方に愛美も熱が出ていた

「はい、アウトね(笑)入試前でよかったわ」

「……うん……」