「びっくりした……」

丸い目をクリクリさせていた

「あっ、愛美にキスしちゃった(笑)」

「涙止まった(笑)」

「子供みたいに可愛くてつい……」

2人は自然にもう一度軽く唇を合わせ、愛美は斗真の胸に頭をつけてしばらく目を瞑った



「Tシャツ変えていいかな?」

涙で濡れたTシャツを脱いだ

「ごめん、もう大丈夫……あっ、私お母さんに黙って上がってきちゃった」

「うん、下りようか」

2人は1階に降りていった

「お母さん、勝手に上がってごめんなさい……あと洗面所お借りします」

ぺこっと頭を下げて洗面所に向かった

急いで顔を洗い戻ってきた

「あっ、ママは?」

「着替え取りに1度帰ったわ、泊まっていいわよ」

「ありがとうございます」

インターフォンの音がした

「ママ、ごめん……」
「落ち着いた?斗真くんごめんね、ありがとう」

「いえ、頼ってもらえて嬉しいというか、今日は愛美の印象がガラッと変わった1日でした」

「え〜やばっ!」

「あっ、いい方にだから(笑)」

「愛美、シャワー借りてきなさい」

着替えを渡した
「すみません、お借りします」

愛美の後ろ姿を見ていた斗真の母親は

「2位でも満足じゃなかったのね」

「今までは簡単に諦めてたんだけど、斗真くんにいいとこ見せたかったんじゃないかな

愛美ってあまり感情を激しく出さない子だから」

「うちの斗真が怒らさないかしら(笑)」

「俺?今まで愛美とはケンカしたことないよ

クラスでも愛美はニコニコ笑ってるよ」

シャワーを浴びてきた愛美は視線が気になった

「えっ、何?」
「ううん、さっ、食べましょ」

「乾杯、乾杯、愛美ちゃんのお疲れ会よ」

4人は楽しく食事を終えた