試合が終わり愛美は母親の車で学校に帰っていた

「ママ、斗真の家に寄って欲しい」

「わかった、初ちゃんからもLINEが来てたわ」

学校に報告が終わり、解散になりみんなの姿が見えなくなると斗真の家のインターフォンを押した

斗真が玄関を開けると愛美は抱きついた

「うおっ!愛美、びっくりしたー」

斗真が愛美のママを見ると苦笑いをしていた

「愛美、離れなさい」

愛美は動かなかった

「1度部屋へ上がりますね、愛美、靴脱いで」

そのまま2人は階段を上った
初ちゃんが奥から出てきた

「どうしたの?2位だったんでしょ?」

「そうなんだけどね……

悔しかったみたいで初めて泣いたわ

私着替え取ってくる、今日いい?」

「もちろん、くうちゃんが何時に終わるかわからなかったから約束してなかったもんね」

「じゃあ、後で」

斗真の部屋では愛美の背中をポンポンと軽く叩いていた

「我慢しなくていいよ、泣いてもいい」

「ぐすっ、ふぇっ……」

ヒックヒックと肩を揺らしながら愛美は泣いた

「初めて見たけどいい試合だったよ、愛美がホントに別人だった」

「斗真が……学校休んで……ぐすっ、来てくれたから頑張りたかったの……ひっく」

溢れ出る涙を手でこする

子供みたいな泣き方をするんだな(笑)

可愛いなぁ


気がつくと斗真は愛美の唇にキスをしていた……