「何で相手を教えてくれないの?」
「お前に言う必要はないと思うけど?」
「だって、知りたいんだもん」
「知ってどうすんの?彼女をいじめる?」
「そんな事はしないけど、載せたって事は自慢したいんじゃないの?」
「自慢じゃなくて……
それなら顔を載せるよ
彼女がいるって事を知って欲しかったんだよ
俺の事を諦めて欲しくて」
「……っ、友達だからいいじゃないの」
「友達だからって彼女に何もしないって確証はないよな?」
亜子は何も言い返せなくなった
「……わかった……みんな、行こう」
亜子達女子のグループは各自教室に帰っていった
「みんな、悪かったな」
斗真は近くにいた友達に一言声をかけた
愛美の方も見たが下を向いていて教科書を見ていて顔は上げなかった
聞こえたかな……
男子が集まってきた
「お前、載せない方が良かったんじゃないのか?」
「迷ったんだよ、でもやっぱり諦めてくれない子もいるから……女子って怖いな(笑)」
「俺達も知りたかったのは山々だったけど、もう少し待つか」
「悪い、もう少し待ってくれ」
「おつー」
隣の席の茜が席に戻ってきた
「あっ、悪いな、席に座れなくて」
「友達として……よかったね」
「あぁ、あいつらしつこかった、何するかわかったもんじゃねぇ」
「何でブロらないの?」
「今までそんなに困ってはなかったからな、彼女出来たらいきなり来たから逆にびっくりしたぜ」
「彼女の事が大事なら隠してもあたしは全然ありだと思うけどなー」
「大事だよ、でも2人で決めたから……」
「あたし、言ったよね?泣かしたら許さないって」
茜は愛美の方を向いた
「えっ?」
「びっくりした?(笑)」
「びっくりした」
「あたしは毎日あの頭を後ろから見てるのよ、後ろ姿でもわかるわ!」
しーっと指を立て、小声で話し出す
「お前、すごいなー、けど秘密な」
「わー、言いたいーでもあんな子来るんなら黙っていてあげる」
「サンキュー」
茜は愛美の方をもう一度見た
全く……何でこいつなのよ、あの子は……
めんどくさいよね、亜子は