まだ門の周りには生徒達が親に写真をとってもらってる姿がチラホラ見えた

「ここが俺ん家」
「近いね」

「うん、どうぞ」
「えっと……ママを待つから……」

「じゃあ、先に入っとくから」
「うん」

斗真は荷物を部屋に置き着替えた

愛美が少し元気がないように見えたな

着替えてリビングに降りると玄関の音がした

「くうちゃん、あがってー、あっ斗真洗濯物出してね」
「うん」

「おじゃましまーす」

「まさか、子供同士も知り合いとはね」
「そうね」

「母さん、俺達部屋に行っていい?ゲームしたい」

「いいけど、食事は?」
「出来たら呼んで、愛美、行こう」

「あっ、はい」

愛美は斗真の後ろについて2階へ上がった

「えっ、名前呼び捨て?くうちゃん、斗真が失礼なことしてない?大丈夫かな」

「愛美も呼んでるんじゃない?こっちこそ愛美は人見知りで困ったもんだわ、愛想がなくてごめんね」

「あっ、それでくうちゃんを来るのを待ってたのかー、可愛い可愛い(笑)」

愛美は斗真のベッドに座っていた

「愛美、上着脱いで」
「えっ!」

愛美は自分の制服をぎゅっと掴むとハンガーが渡された

「制服がシワになるだろ?それに窮屈だし」
「あっ、ありがとう」

愛美は制服の上着を脱いでハンガーにかけた

「俺の部屋、椅子がないから壁にもたれてな」

「うん、ありがとう」

愛美は部屋の隅っこの壁にもたれて座った

何であんな隅っこに……

斗真は自分から愛美の隣に座った

「どした?元気ないよな」
「き、緊張をしてる……」

「緊張?俺と話すのに?」

「お母さんと話するのが……私人見知りなの、あと、初めてのお家でもう少し時間を下さい」

「時間を下さいって(笑)おもしろいな、で、何でこんな隅っこ?」

「落ち着くかなって」

斗真は立ち上がってある物を渡してくれた

「はい、これ」
「携帯?」

「愛美が1番落ち着くのはゲームしてる時だろ?やっていいよ」

「いいの?」
「うん、タブレットないんだろ?俺のキャラ使っていいから」

愛美は携帯を受け取った

「じゃあ、やらせてもらうね」
「どうぞ(笑)」

愛美はゲームを始め、斗真は漫画を読んでいた