修学旅行が始まり1日目の夜
「で、どうする?女子の部屋とか行く?」
「まずいだろ?」
部屋の男子達が話していた
外から戻ってきた男子が斗真を呼ぶ
「何?」
「呼び出し」
斗真は部屋を出ていった
「告白か?」
「多分な、誰だろ」
すぐ斗真は戻ってきた
「告られたのか?」
「あぁ」
「誰?」
「言わない、相手に悪いし」
「……えっ?いつも自慢してたじゃんか」
「んー、俺な、変わったんだよ(笑)さて、寝るか」
「えー、女子の部屋は?斗真が頼りだったのに〜」
「斗真がいないと入れてくれねぇよな」
斗真は笑いながら布団に入った
純平は隣で静かに本を読んでいた
ふっ、斗真がな
修学旅行の2日目の夜
女子の部屋では斗真の話が出ていた
教室では男の子の話は出ないものの今日は一緒にいるメンバーに何人か増えているから男子の話題も出た
「ねー、斗真くんさ、昨日3人に告られたらしいよ」
「マジ?」
「うん、同じ班の男子が言ってた」
「相変わらずモテるね、でも誰ともつきあわないじゃん」
「そこよ!誰とも付き合わないからまだチャンスって思うし告白しても友達としてならって感じだから諦めないよね」
「そうそう、かっこいい男友達がいるのもいいっていうかー」
愛美は少し離れてみんなの話を聞いていた
やっぱりモテるんだー
映画に行ったことなんて絶対誰にも話せないし、何で私?
友達とでも映画くらい行けたはずなのにな
斗真が告白された話なんか聞きたくなかったな
修学旅行なのに、何か楽しくない……
愛美は布団に入った
「愛美?もう寝るの?」
「うん」
「まだみんなの恋バナに興味ないかー」
「歩いて疲れただけだよ、お休み」