3年生に進級した愛美と斗真は同じクラスになっていた
始業式の夜、斗真は愛美に電話をした
「やったね!愛美と同じクラスだ」
「1年間よろしくね」
「さっそく修学旅行あるからさ、楽しみだな」
「うん!楽しみだね」
「同じクラスだからちょっとはクラスでも話して欲しいな」
「(笑)そうだね」
修学旅行の為に班ごとに席替えをした
斗真の隣は愛美の部活のペアの近藤茜(こんどうあかね)だった
「なぁ、近藤」
「何?」
「お前って石川とペア組んでるんだろ?」
「そうよ」
「何で修学旅行の班は一緒じゃねーの?ペア組んでから仲悪くなったとか?」
「仲は悪くないよ、でも、それとは別かな」
「へぇ」
そんなものなのか
「まあ、愛美は試合の時と教室では別人だよね(笑)何でも遅いし、のんびりしてるしさ
私は何でもすぐ動いちゃうからね、やっぱりグループは違ってくるよね」
「へぇ、個人競技はまた違うんだな」
「んー、そうだね、意外とケンカしたり泣いたりすぐまた仲直りしたり……
バドミントン部は忙しいかな(笑)やっぱり自分が自分がって競り合いだから気の強い子もいるよ」
「お前じゃね?(笑)」
「まあ、でも仕方ないじゃん、愛美はダントツで上手いけどキャプテンは性格的に無理だし、地味?」
「浮いてるのか?」
「そうでもないよ、人の話は大人しく聞くし、優しいから後輩とかは好かれてる、あの子怒らないから(笑)」
「バドミントンしてるのに地味なんだな、お前とは確かに……」
「だって、腹立つから私はつい口に出しちゃう……
愛美と話したことはある?」
「少しな、だから何でお前とペアなんだろうと思っただけ」