知らなかった、お前をこんなにも好きになるなんて…


「起きたの?」
「ごめん」

「まあ、落ち着いたんならいいわよ、愛美ちゃん、もしかして足?」

「あれから自分も寝てしまって(笑)」

愛美をソファーに下ろした

「顔洗ってくる」

愛美はゆっくり立って下に置いてあったラケットバックをかつぐ

「愛美、送っていくよ」

斗真が洗面所から出てきた

「まだ明るいから大丈夫だよ、しっかり食べて、寝てよね、明日から自分達の代になるんだよ」

「わかった」

2人は玄関でキスをしてわかれた

「母さん、マッサージに行きたい」
「予約してみるわ、帰りに肉でも買って帰りましょ」

「うん!肉食べたい(笑)」

「じゃあ、兄ちゃんにもLINE入れておいて、肉食べよって」

「うん、わかった」

“ 8時頃帰る”

と幸司朗からは返信があった



次の日の午後、部活前のストレッチ中

「そんなに嶋本くん、落ち込んでたの?」

「うん、あんな斗真は初めて見た、目も腫れてね」

「実は稔くんも少し泣いたんだよ……甲子園の力ってすごいね」

「そっかー、白方くんもかー」

「うん……あっ、先生来た、集合ー」



野球部も午後からの集合だった

「キャプテンは稔、副キャプテンは斗真に決めた、みんなしっかり2人についていけよ」

『 ありがとうございました』

3年生に挨拶をして野球部も新時代に交代した



1年後、愛美達の総体は県大会ベスト4で最後になった

愛美に涙はなく華と抱き合って握手で終えた



野球部は決勝に行くも甲子園出場はできなかった