知らなかった、お前をこんなにも好きになるなんて…


稔は下を向いた
華が覗きこんでくると稔は真っ赤になった

「ちょっと近い、恥ずかしくて顔みれないし……」

「ふふっ、でも今日誘ってくれたじゃん?」

「うん」

「愛美と嶋本くんが約束してないなら白方くんは嶋本くんとかクラスの子といるはずだよね」

「それは……まぁ……」

「あたしのこと……好きなの?」

「…………うん」

稔は頷いた

「付き合いたいとか?」
「ちょっと待って……」

稔は深呼吸した

「何でわかんの?」

「勘(笑)いいよ、付き合おっか」

「ちょっ、そんな軽く、もう1回待って……」

稔は座っていたベンチから立った

「ここはちゃんと男として……好きです、付き合ってください」
深々と頭をさげた

「こちらこそお願いします(笑)」

稔は倒れこむようにベンチに座った

「ヤバイ、試合より緊張したー」

「あはははっ」

斗真が戻ってきた

「あれ?愛美はまだ?」

「うん、まだ……あっ来た」

斗真は後ろを向いた
愛美は下を向いてゆっくり歩いてきていた

「愛美!!」

普段と違う雰囲気をすぐに感じて走りよった

「どうした?気分でも悪いのか?」

愛美はカチューシャを片手に持っていた

華と稔もやってくる

斗真が顔を覗きこむと目に涙がいっぱいたまっていて必死にこらえていた

まばたきをしないように……必死に

斗真は愛美の顔を見せないように抱いて隠した

「愛美、愛美」

斗真は背中をポンポンと優しくたたいた