「俺は嶋本斗真(しまもととうま)、4組、部活は野球部」

「私は石川愛美(いしかわまなみ)、3組、バドミントン部です」

知ってる……

「4組はカンナと一緒だね」
「そうだよ」

「……何か名前は聞いたことあるかも?」
「っ、本当に?」

「うん」
「今、純平と仲いいんだよ、知ってるよね?純平の事」

「うん、知ってる」

話をとぎらせたくなくてどんどん話してしまう

「……この間さ、征史郎と一緒に会うまで実は石川の事は知らなかったんだよ」

「あっ、うん、私、同じクラスにならないと男子は覚えられないかな(笑)ごめんなさい」

「男子と話せない?」

「(笑)そうだね、恥ずかしくて」

「男が怖いとかじゃないよね?」

「うん、用事があったら話すよ、さっきは怖かったけど、本当にありがとう」

頭を下げられた

「あのさ、俺が学校で話かけたら話してくれる?」

「あっ、まあ、話してきたら話すけどちょっと恥ずかしい……」

少し頬を赤くして下を向かれた
可愛いけど……聞いていいのかな

「じゃあ、俺は石川とどうやって話せばいい?」

丸い目でこっちを向いた

「私と?」
「うん、友達になりたいんだ、携帯とか持ってる?」

「携帯は高校生になるまでダメなの」

持ってないのか……じゃあ、どうやって……


「タブレットを持ってて、LINEは出来るよ」

「えっ、マジ?」
「うん!」

何か一気に嬉しくなったんだけど?

「落ち着いた?家まで送るよ」

「じゃあ、今日は怖いのでお願いします」

2人は大きな道に戻り俺は石川を家まで送っていった

歩いてる途中でもお互い部活の事とか自然に話せた

男子と話せないのが嘘のように楽しい時間だった