後に歴史は伝えている。

 希代の賢君と謳われる花琉帝と、時に勇敢に太刀を振るって帝をお守りしたという逸話の残る中宮・斎姫。
 ふたりは互いを比翼の伴侶として、末永く睦まじく暮らしたのだ、と。

〈了〉