「あっ、あの……先生!」

必死で呼びかけたのに、先生は既に呆れ顔。


ぅぅ……

でも負けない!


「夏休み終わるまで、先生の家に泊まらせて下さい!!」

「はあああああ!?」

予想以上の拒否反応。

「だ、だめ?」

「ダメに決まってんだろう!!!!!」

あの優しい先生とは思えないくらいの罵声。


「大体、親にはなんて言ってるんだよ!」

さすが先生。

鋭い質問。

「親には……海の家にバイトに行くって……」

「海の家でバイト!?この時期に!?」

確かにこの、高校3年生の夏休みに泊まり掛けで、しかも勉強じゃなくてバイトに行くなんて。

「で、でも。親は信じてくれたもん!」

その途端、肩をがっくり落とす先生。


やばい。

さすがに行き過ぎたかな。


「本当におまえ、うざい。」

うわああああ。

ショック!!

泣きそうになっている私を他所に、先生は携帯を取り出す。