つばさと病院へ行った。

「今日は主人と一緒に来ました」

「そうですか、また検査しましょう、つばささんは検査室へ、ご主人はこちらへどうぞ」

俺はつばさが検査している間、先生と話をした。

「つばさはどんな具合ですか」

「検査をして行かないとわかりませんが、しばらく治療に時間を要すると思われます」

「あの、つばさは命に関わる病気ですか?」

「まだ、なんとも申し上げられませんが、本人を励まして、頑張って行きましょう」

「わかりました」

俺の中で、不安が大きくなった。

医者は治りますとは言わなかった。

もう二度と会いたく無かったが、俺は兄貴に会いに行った。

「どうした、傷口は問題ないだろ、名医が処置したんだからな」

「名医を見込んで頼みがある」

俺は兄貴に事の経緯を話した。

「そうか、診察してみないとわからないが、産婦人科は専門外だからな」

「そうだよな」

「命に関わる病気なら、家族のお前に担当医から話があるはずだ」

「サンキューな、兄貴」

俺は兄貴の病院を後にした。