ある日、私は体調の変化を感じ、病院へいった。

以前から生理不順があり、体調が優れない時があった。

侑斗に結婚を申し込まれて、まともに産婦人科を受診しようと思ったのも一つの要因であった。

私はそこで衝撃の事実を知る事になる。

「立花さんは生理不順やその他の疾患で妊娠は難しいと思われます、しかし、妊娠を望まれるのであれば、治療をお勧め致します」

「ありがとうございました」

通常の生活には何の問題もない、しかし、侑斗のプロポーズを受けるとは目黒コーポレーションの跡取りを残さなければいけない。

今の私にはその責任は重すぎる。

私は侑斗との別れを決意した。

今日も侑斗の病室を訪れた。

傷口は順調に回復に向かっていた。

相変わらず、鷹見先生は私を口説いてくる。

「つばさちゃん、今度食事行こうよ、侑斗より俺の方が楽しいよ」

「すみません、他あたってください」

こんなやりとりが毎日のように繰り返される。

「つばさ、退院したら結婚しよう」

「う〜ん、考えておくね」

侑斗とはこんな会話が毎日のように繰り返される。
私は侑斗に別れを告げなければと考えていた。