俺が入院した事は、たちまち広まった。

毎日、次から次へと彼女達が病室へやって来る。

つばさは全く顔を見せなくなった。

いや、そうではない、病室へ来ると、俺は彼女達に囲まれている為、つばさはいつも気遣って、そのまま病室を後にしていた。

そんな事とは知らず、久しぶりにつばさが病室へ顔を出した時、俺は文句を言ってしまった。

久しぶりではない、つばさは毎日来てくれていたのに・・・

「侑斗、大丈夫?」

「大丈夫じゃない、なんで毎日来てくれていたのに、一週間もご無沙汰ってどう言う事?」

「ごめんなさい」

「社長と会ってたの?」

つばさは怖い表情で俺を見つめた。

「ひどい、そんな事考えていたの?私は毎日来てたよ、来ると毎日病室には女の子が居て、入れなかった、だから遠慮してたんだよ」

つばさは目にいっぱいの涙を浮かべていた。

「ごめん、知らなかった」

「侑斗のバカ」

「つばさ!」

つばさは病室から飛び出していった。