「おはよう、目黒くん大丈夫?」

「大丈夫じゃない」

つばさは驚いた表情で俺を見つめた。

「どこか痛いの? 先生呼んで来るね」

俺はつばさの手を掴み慌てて止めた。

「つばさ、嘘、嘘、大丈夫だから、ここにいて?」

「良かったあ、びっくりさせないで」

「ごめん、あのさあ、そろそろ目黒くんじゃなくて、侑斗って呼んでくれないかな」

つばさは戸惑いの表情で恥ずかしそうに俯いた。

「呼んで見て、そうしたらもっと元気になれるかもしれないから」

つばさはしばらく悩んで、口を開いた。

「ゆ う と」

俺の心臓の心拍数が半端ない。

俺はつばさの腕を掴み、キスをした。

これが俺とつばさの初めてのキスである。

つばさは俺の突然のキスを受け入れてくれた。

めっちゃ嬉しかった。

今まで侑斗と何十回、何百回女達に呼ばれたが、つばさに呼ばれた響きは比べ物にならない位にドキドキした。