私は彼とは反対に静かに答えた。
そう、彼は廉に嫉妬していた、私の気持ちが廉に向いていると勘違いをして……

「ごめんなさい、私が軽率な態度を取ったから、颯に嫌な思いをさせて」

彼は悲しげな表情で私を見つめた。

「颯が大好きなの、颯の側に居させて?」

私は必死に懇願した。
彼は私の手を引き寄せ、抱きしめてくれた。
そして唇を重ねた。
彼はベッドルームへ私を運び、首筋から鎖骨へとキスの雨を降らせた。
その雨は朝まで止むことはなかった。

朝、目が覚めると、彼は先に起きていた。

「凛、おはよう、アパートの荷物一緒に取りに行こうか」

彼の突然の言葉にビックリしてしまった。

「颯、おはよう、今日お仕事は大丈夫なの?」

「ああ、休み取った」

「ほんと?」

私の顔は一気に笑顔になった。

「やっぱり凛は可愛いな」

「具合は大丈夫?」

一番気がかりなのは、颯の体調だ。

「大丈夫だよ、凛と一緒だと体調凄くいいんだ」

「そうなの?良かった」