その時彼が私の方へ近づいて来た。

「凛、俺、すごく満足した、凛は?」

「わかりません」

もう恥ずかしくてすごく良かったなんて言えない

「そうか、じゃ、もう一回しようか」

そう言うと彼は私を抱き上げてベットルームへ向かおうとした。
私は足をバタバタさせて、「下ろしてください」
と抵抗した。

「だって満足出来なかったんだろ?俺の努力が足りなかったって事だから……」

「満足しました、もう十分です、だから下ろしてください」

「ほんと?」

彼は満面の笑みを浮かべ私の頬にキスをした。

「大和さん、いい加減下ろしてください」

「えっ?颯でいいよ、夜あんなに颯、颯って言ってくれただろう」

「もう、恥ずかしいからやめてください」

顔が真っ赤になるのを感じた。

「凛、やっぱり可愛いな」

彼は私に顔を近づけて唇を重ねた。
朝からこんなにとろとろにされて、私この先どうなっちゃうんだろうと贅沢な悩みを持った。

「凛、俺と一緒に暮らさないか」

「えっ?」