オートロックの部屋番号を押すと、彼のか細い声が私の心を痛めた。

「はい、どちら様ですか」

「凛です」

「凛?今開ける」

マンションのオートロックが開錠された。
彼は私をロビーまで迎えに来てくれた。

「凛」

「大和さん」

私達は人目も憚らず抱き合った。
そしてエレベーターで彼の部屋に向かった。
部屋に入ると、彼は私の唇を塞いだ。
首筋から鎖骨へ彼の唇は移動して、胸の膨らみに押し当てた。

そのまま私を抱き上げてベットルームへと移動した。

「どうしようもないほど凛が愛おしい」

「大和さん」

「颯って呼んでくれ」

「颯」

「凛、愛してる」

この夜私は彼と一つになった。




私は大和さんのマンションで朝を迎えた。

「凛、おはよう」

「おはようございます」

久しぶりの愛撫と最高潮に達した感覚に戸惑っていた。
恥ずかしくて、まともに彼の顔を見る事が出来なかった。
彼は私が相手でがっかりしたんじゃないだろうか
すごく気になったが、さすがに聞く勇気は無かった。