凛は俺に対して気持ちが無いと思っていた。
だが、もしかして俺は凛に対して残酷な事をしたのか。
この凛の涙は何を表しているのか、この時の俺は気づくことが出来なかった。

「凛、俺は無神経な行動をしてしまったのか?」

凛は肩を震わせて泣いていた。
俺は気持ちが抑えきれず、凛を抱きしめキスをした。
凛は俺のキスを受け入れてくれた。

「凛、俺のマンションへ行こう」

そして凛をマンションへ連れて行った。
部屋に入り凛を抱きしめた。

「凛、俺のわがままを聞いてくれるか」

凛は俺をじっと見つめて答えた。

「急な事で頭が回りません」

凛の手は小刻みに震え、必死に耐えている様子がありありと感じられた。
そんな凛を愛おしく、抱きしめずにはいられなかった。
俺は凛の腕を引き寄せキスをしようとした。
このまま俺の腕の中で、凛を愛する事が出来ればと自分勝手な妄想を膨らませていた。

しかし、一瞬でも俺を好きと思ってくれてたと判断した事は一瞬に打ち砕かれた。
凛は顔を背けて俺に背を向けた。そして……