完全に気を許したわけではなかったけれど、それからしばらくふたりで話した。
下の名前は獅堂。
歳は23歳。
音大を出たばかりのサキソフォーン奏者。
父の友人の木村さんのツテで、ここで働くことになった。
そして彼の母親がコーヒー好きで、自分もいつのまにか淹れ方を覚えたこと、などなど。
彼の、穏やかな話し方や態度には好感が持てた。
自分をアピールするような押し付けがましさはないし、年下のわたしを見下すことなく、対等に接してくれるし。
中学からの女子校育ちで、男性と話すのは苦手なほうだったけれど、そのときはふしぎと話が弾んだ。
彼が、どことなく父に似ていたからかも知れない。
下の名前は獅堂。
歳は23歳。
音大を出たばかりのサキソフォーン奏者。
父の友人の木村さんのツテで、ここで働くことになった。
そして彼の母親がコーヒー好きで、自分もいつのまにか淹れ方を覚えたこと、などなど。
彼の、穏やかな話し方や態度には好感が持てた。
自分をアピールするような押し付けがましさはないし、年下のわたしを見下すことなく、対等に接してくれるし。
中学からの女子校育ちで、男性と話すのは苦手なほうだったけれど、そのときはふしぎと話が弾んだ。
彼が、どことなく父に似ていたからかも知れない。