その次の週には期末テストがあり、わたしはしばらく『オレアンダ』に顔を出せなかった。
その間は、電話も我慢した。
声を聞けば、すぐにでも飛んで行きたくなるから。
1週間後、ようやくテストが終わった。
やっと、シド兄に会える。
逸る気持ちが抑えきれず、友達への挨拶もそこそこに、学校を飛びだしていた。
でも、ドアを開け、がっかりした。
私より先に、沙奈絵ちゃんが来ていたから。
そして驚いたのは、たった数日会わないうちに、彼女がすっかり変貌を遂げていたことだった。
トレードマークだった長い黒髪をバッサリ切って、前髪を短くそろえたベリーショートになっていた。
そして、服装も、以前のお嬢様スタイルからマニッシュなスタイルに変わっていた。
「どう、驚いた?」
くすっと笑みをもらし、短くなった自分の髪に触れながら沙奈絵ちゃんは言った。
「すごく似合ってる。カッコいい。びっくりしたけど」
「うん。江海ちゃん、期待どおりの反応」
沙奈絵ちゃんの変貌は外見だけじゃなかった。
醸しだす雰囲気さえもまるで別人だった。
その間は、電話も我慢した。
声を聞けば、すぐにでも飛んで行きたくなるから。
1週間後、ようやくテストが終わった。
やっと、シド兄に会える。
逸る気持ちが抑えきれず、友達への挨拶もそこそこに、学校を飛びだしていた。
でも、ドアを開け、がっかりした。
私より先に、沙奈絵ちゃんが来ていたから。
そして驚いたのは、たった数日会わないうちに、彼女がすっかり変貌を遂げていたことだった。
トレードマークだった長い黒髪をバッサリ切って、前髪を短くそろえたベリーショートになっていた。
そして、服装も、以前のお嬢様スタイルからマニッシュなスタイルに変わっていた。
「どう、驚いた?」
くすっと笑みをもらし、短くなった自分の髪に触れながら沙奈絵ちゃんは言った。
「すごく似合ってる。カッコいい。びっくりしたけど」
「うん。江海ちゃん、期待どおりの反応」
沙奈絵ちゃんの変貌は外見だけじゃなかった。
醸しだす雰囲気さえもまるで別人だった。