家を出て三人で車に乗り一時間ほどでショッピングモールが見えてきた。


「ここら辺じゃ一番大きいんだ、オシャレなもんはないけんど必要最低限のものは揃ってるから」


 確かに大きいしここだけなんか目立っている感じがする。休日だから人もたくさんいて家族連れやカップルがたくさんいた。


「まずは机とか見にいこうか、家具はこっちだ」


 店内に入るとすぐにエスカレーターに乗り込み、3階を目指す。3階に着くと家具売り場と看板があり、叔父さんは何も言わないままどんどん先に進んでいった。

「なんでも好きなもん選んでいいよ」


 簡単にシンプルにしようと決めていたのにシンプルの種類もたくさんあってどれも良くて選べない。シンプルって人気なのかな……こんなに種類があるなんて思わなくて、あの部屋にピッタリそうなブラウンのローデスクを選んだ。その後も、スタンド鏡や簡易的なクローゼットにマグカップなどの食器も買ってくれた。


「ありがとうございます」

「いいんだよ、俺らも嬉しいんだよ。娘ができたみたいで」

「叔父さん……」


 こんなに買ってもらって申し訳ないなと思っていたけど、笑顔でそう言われるとなんだか嬉しくなった。美里さんも叔父さんも笑顔がとってもお似合いの人だな。本当に二人の娘だったら幸せだろうな、なんて思いながら先を歩いて行ってしまった二人を追いかけた。