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翌朝、起きて部屋着のまま下に降りると美里さんと叔父さんがもう起きていてこちらを見た。
「お、おはようございます……」
「柚葉ちゃん早起きなのね、まだ6時半よ。休日なのに」
「いつもこの時間に起きていたので……何か手伝います」
私は腕まくりをすると手を洗うと、美里さんは「嬉しいわね」と言って微笑む。
「じゃあ、ご飯盛ってくれるかな?」
「はい」
茶碗としゃもじを受け取り炊飯器を開けた。
「柚葉ちゃん、今日は挨拶回りの前に買い物しに行くでね。買いたいもの考えて」
「わかりました」
「これ、運んでくれる?」
私はトレーにご飯やお味噌汁、焼き鮭を乗せると叔父さんがお茶を飲んでいる場所に運んだ。
「おお、柚葉ちゃん早よ起きただな。おはようさん」
「おはようございます、おじさん」
「ゆっくり眠れたか?」
トレーからご飯を並べながら「はい、とっても」と言うと叔父さんは「そうかい、良かったなあ」と豪快に笑った。
「煎茶は好きかい? これ新茶なんだけど飲みん」
「あ、はい。ありがとうございます」
私は席につき、美里さんが座ると「いただきます」と手を合わせると箸を持って焼き鮭に手を付けた。ご飯中は無言だったけど、それはピリピリした感じではなくてとても楽しくて落ち着いてご飯が食べれた。
部屋に戻ると白のニットチュニックとワインレッドのスキニーパンツを履いて小さい鞄に財布を入れてから茶の間に向かう。
「あらまあ、可愛いじゃん。じゃあ行こうかね」
「はい、よろしくお願いします」