「えっと……栞持ったし、おやつもある。いいよね」
今日は待ちに待った遠足の日、当日の朝。
私は、部屋着を脱ぐと舞美ちゃんたちと買ったワンピースに着替えると机に鏡を立てると髪に櫛を入れると編み込みをする。仕上げでヘアアイロンを使い、外巻きと内巻きをしてゆるふわとさせるとリップだけ塗る。
「柚葉ちゃん、入るよー」
ドアの向こうから美里さんの声が聞こえて「はーい」と答える。
「あらまぁ、可愛いわね! ふふっ」
「ありがとうございます。似合ってますか?」
「とっても! これ、お弁当ね。それからこれお小遣いだよ」
美里さんは、お弁当の袋を手渡すとお札を机に置いた。