◇◇◇


「璃空ー!」

「……舞美か」


 教室にいようと思ったが、なんだか気分が乗らなくて一人空き教室にやってきた。今日はサボろうと思ってたんだけど……。


「私じゃ嫌なの? 柚ちゃんが良かった?」

「別に、なんで柚葉?」

「……そうだ、バス隣同士にしたからね」


 なんで隣同士? しかも報告とかしんでもいいのに。


「買い物も一緒に行くだで今度の土日はちゃんと明けときんよ」

「はいはい。了解しました」

「素直じゃないなあ〜……まぁ、いいけどさ。授業ちゃんと出んと柚ちゃんに嫌われるよ」


 舞美はそれだけ言うとここから出て行った。


「……はぁ、行くか」


 ため息を吐くと、俺は教室にもどった。