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 午前授業が終わり、お昼のチャイムが鳴った。


「一条さん、ご飯食べよ」

「朝倉さん、一緒にいいの……?」

「もちろんだよ、みんなで食べた方が楽しいじゃん」


 朝倉さんと石田さん、元村くんと机をくっつけてお弁当を開いた。


「ねぇ、柚ちゃんって呼んでいい? 私も舞美って呼んで」

「うん、全然……ま、舞美ちゃん」

「私も奈帆って呼んで!」

「うん! 奈帆ちゃん」


 私、友だちいらないとか思ってたくせになんでこんなに仲良く話してるんだろう。それに、すごく楽しいんだろう。


「一条さん、俺のことも和樹でいいよ。俺も柚ちゃんって呼ぶ」

「は、はい……か、和樹くん」


 男の人とお父さんや叔父さん以外で話したの久しぶりだ。女子校だったし、異性の同年代と話すこともなかったし……。


「あ、璃空もうすぐ来るらしいよ」

「今かよー!」

「璃空?」

「いつメンの主格だよ」


 すると数分後に堂々と現れた学ランを崩したように着ている男子生徒が教室に現れた。