でも、小学校へあがってからの変化はそれだけじゃなかった。
病院の先生に言われたとおり、彰の体は少しずつ強くなっていた。
毎日の通学、体育の授業などのおかげだ。
体を動かすとお腹も減るから、食べる量も増えてきた。
おかげで誰よりも小さかった彰はどうにか同年代の子達と同じくらいの身長になれたのだ。
そうやって成長していく傍らで、施設には毎年何人かの小さな子たちがやってきた。
彰がここへ来たときと同じように赤ん坊だっていた。
自分の体が丈夫になり、小さな子たちが入ってくると自然と彰はお兄さんになることになった。
まだ自分が先生に甘えたいと思っていても、それを小さな子に譲ってあげる。
まだロボットのオモチャで遊んでいたいと思っても、小さな子が物ほしそうな顔をしていれば譲ってあげる。
もちろん、それができない子もいた。
たとえば健二とか。
健二はどれだけ小さい子が相手でも容赦しなかった。
自分が遊んでいるおもちゃは自分のものだし、先生も自分のもの。
ちなみに、食べ物だって一番多く取っている。
そんな健二は手の焼ける存在で先生たちはいつも困った顔をしていた。
そしてたいてい彰が引き合いに出されて「みんな、彰くんみたいにいい子ならいいのにね」と、笑ったものだった。
病院の先生に言われたとおり、彰の体は少しずつ強くなっていた。
毎日の通学、体育の授業などのおかげだ。
体を動かすとお腹も減るから、食べる量も増えてきた。
おかげで誰よりも小さかった彰はどうにか同年代の子達と同じくらいの身長になれたのだ。
そうやって成長していく傍らで、施設には毎年何人かの小さな子たちがやってきた。
彰がここへ来たときと同じように赤ん坊だっていた。
自分の体が丈夫になり、小さな子たちが入ってくると自然と彰はお兄さんになることになった。
まだ自分が先生に甘えたいと思っていても、それを小さな子に譲ってあげる。
まだロボットのオモチャで遊んでいたいと思っても、小さな子が物ほしそうな顔をしていれば譲ってあげる。
もちろん、それができない子もいた。
たとえば健二とか。
健二はどれだけ小さい子が相手でも容赦しなかった。
自分が遊んでいるおもちゃは自分のものだし、先生も自分のもの。
ちなみに、食べ物だって一番多く取っている。
そんな健二は手の焼ける存在で先生たちはいつも困った顔をしていた。
そしてたいてい彰が引き合いに出されて「みんな、彰くんみたいにいい子ならいいのにね」と、笑ったものだった。