「あ、はい。好きなアイドルの曲です」
「アイドルが好きなのか?」
「はい。女性アイドルも男性アイドルも好きです」
「結構ミーハーなんだな」
それは友人にも言われたことのある言葉だった。
流行りものが好きだですぐに追いかけたくなる性格なのだ。
だから、彰さんのことだって……。
そこまで考えたところで家が見えてきた。
昨日はとにかく早く買い物をして帰らなければと思っていたから、しっかりと見ることのできなかった概観だ。
茶色の壁に黒い屋根。
周囲は高い塀で囲まれているから、庭に出しているゴミが見えないのは幸いだ。
伸び放題の雑草だって、外から見たらわからない。
それに、自分たちの関係だってこの塀が隠してくれているように感じられた。
「さぁ、早く帰って朝ごはんにしましょう」
なんだか壁に守られているような気分になり、蘭は元気良く言ったのだった。
「アイドルが好きなのか?」
「はい。女性アイドルも男性アイドルも好きです」
「結構ミーハーなんだな」
それは友人にも言われたことのある言葉だった。
流行りものが好きだですぐに追いかけたくなる性格なのだ。
だから、彰さんのことだって……。
そこまで考えたところで家が見えてきた。
昨日はとにかく早く買い物をして帰らなければと思っていたから、しっかりと見ることのできなかった概観だ。
茶色の壁に黒い屋根。
周囲は高い塀で囲まれているから、庭に出しているゴミが見えないのは幸いだ。
伸び放題の雑草だって、外から見たらわからない。
それに、自分たちの関係だってこの塀が隠してくれているように感じられた。
「さぁ、早く帰って朝ごはんにしましょう」
なんだか壁に守られているような気分になり、蘭は元気良く言ったのだった。