そう思っていた、数時間後。


大きな病院での検査結果を彰は放心状態で聞いていた。


こちらの先生はまだ20代くらいで若く、はつらつとした印象だった。


タバコも酒もやらない、趣味はランニング。


そんなのが似合う雰囲気だ。


しかしその先生も検査結果を見るなり深刻な表情になった。


彰はますます不安が膨らんできて、座っている椅子から前のめりになって「俺、どこが悪いんですか?」と、質問をした。


早く病名がわかってしまったほうが気が楽だ。


そうすれば治療方針が決まるだろうし、手術が必要ならそれも仕方のないことだと思えた。


しかし、医師が説明した内容はまるっきり予想していないことだった。