「その証拠に、あたしは今でも少しも彰さんのことを怖いと思っていない」
蘭がそう言うと、彰は言葉を失った。
彰が蘭を殺そうとしたときだって、蘭は恐怖を感じていたようには見えなかった。
実際にそうだったのだ。
蘭は少しも怖くはなかったんだ。
「あたし嬉しかった。彰さんが一緒に死のうって言ってくれたとき、あたしを選んでくれたのが嬉しかった」
蘭は心の底からの本心を伝えた。
自分がどれだけ彰のことを好きでいたか。
今が伝えるときだと思った。
「1年も前から、俺のことを?」
蘭はうなづいた。
「あたし、人を好きになると歯止めが聞かなくなっちゃうみたいなの。智志くんのときもそうだった」
「智志?」
「そう。ほら、テレビニュースで顔を隠して発言していた人。覚えてる?」
「あぁ。蘭を誘拐する前に歩いてたヤツだな」
彰もあのニュースを見たときに同一人物だと気がついていた。
「あの人、智志くん。あたしが昔好きだった人。だけど、警察に通報されちゃって、今は近づいちゃいけないことになってるの。あの日は偶然会っちゃった
けど、智志くんあたしの顔をみてすごくおびえてた」
蘭がそう言うと、彰は言葉を失った。
彰が蘭を殺そうとしたときだって、蘭は恐怖を感じていたようには見えなかった。
実際にそうだったのだ。
蘭は少しも怖くはなかったんだ。
「あたし嬉しかった。彰さんが一緒に死のうって言ってくれたとき、あたしを選んでくれたのが嬉しかった」
蘭は心の底からの本心を伝えた。
自分がどれだけ彰のことを好きでいたか。
今が伝えるときだと思った。
「1年も前から、俺のことを?」
蘭はうなづいた。
「あたし、人を好きになると歯止めが聞かなくなっちゃうみたいなの。智志くんのときもそうだった」
「智志?」
「そう。ほら、テレビニュースで顔を隠して発言していた人。覚えてる?」
「あぁ。蘭を誘拐する前に歩いてたヤツだな」
彰もあのニュースを見たときに同一人物だと気がついていた。
「あの人、智志くん。あたしが昔好きだった人。だけど、警察に通報されちゃって、今は近づいちゃいけないことになってるの。あの日は偶然会っちゃった
けど、智志くんあたしの顔をみてすごくおびえてた」