そしてついに……。
朝、大学へ行くために玄関へ向かった彰はそこで強いメマイに襲われた。
立っていることができず、玄関のかまちに腰を下ろして頭を抱える。
少し座っていればよくなると思ったが、メマイはなかなか収まってくれない。
その時、突然鼻血が出たのだ。
最近よく出るのでカバンの中にはティッシュを常備していた。
それを取り出してすぐに鼻を押さえる。
しかしティッシュは見る見るうちに真っ赤に染まり、どれだけ使っても血は止まらない。
焦りを感じて彰はスマホを取り出した。
体の弱い彰には昔から主治医がいたから、そこに電話をかけたのだ。
鼻血を流しながらもどうにか説明をした彰は、自分の足で病院へ向かった。
そのときにはすでに鼻血は止まっていたが、主治医は険しい顔で大きな病院を紹介してきた。
そして……余命宣告のあの瞬間がやってきた。
「もってあと一ヶ月です」
あの時の言葉は今でもよく覚えている。
診察室にただよう薬品の匂いも、医師の表情も。
大学に行かなくなった彰の心配は沢山の生徒がしてくれた。
みんな、代理で講義に出てやった生徒たちばかりだ。
しかし、本気で心配して家にきてくれる生徒は一人もいなかった。
朝、大学へ行くために玄関へ向かった彰はそこで強いメマイに襲われた。
立っていることができず、玄関のかまちに腰を下ろして頭を抱える。
少し座っていればよくなると思ったが、メマイはなかなか収まってくれない。
その時、突然鼻血が出たのだ。
最近よく出るのでカバンの中にはティッシュを常備していた。
それを取り出してすぐに鼻を押さえる。
しかしティッシュは見る見るうちに真っ赤に染まり、どれだけ使っても血は止まらない。
焦りを感じて彰はスマホを取り出した。
体の弱い彰には昔から主治医がいたから、そこに電話をかけたのだ。
鼻血を流しながらもどうにか説明をした彰は、自分の足で病院へ向かった。
そのときにはすでに鼻血は止まっていたが、主治医は険しい顔で大きな病院を紹介してきた。
そして……余命宣告のあの瞬間がやってきた。
「もってあと一ヶ月です」
あの時の言葉は今でもよく覚えている。
診察室にただよう薬品の匂いも、医師の表情も。
大学に行かなくなった彰の心配は沢山の生徒がしてくれた。
みんな、代理で講義に出てやった生徒たちばかりだ。
しかし、本気で心配して家にきてくれる生徒は一人もいなかった。