「こういうの、いいよね」
「そうね。梨歩、みんなに愛されてるじゃない」
「やっぱりそう思う?」
「うん」
「じゃあさ、じゃあさ。あたしが退院したら、快気祝いライブなんてのはどう?」
「あ、それ面白そう。いつもの花見公園の噴水前でグッズ並べたりしながら?」
「そうそう。タオルとかペンライトの類たぐいね。いつかハコライブやりたいからその時用に……あ、もちろん予算があればの話だけど」
「ハコ?」
「あ、ライブハウスとかクラブでってこと」
「なるほど」
ストリートの次はライブハウスで、と意気込んでいた矢先に病に臥してしまった梨歩。無気力になりながらも、それでも彼女の目はいつだって前を見ていた。
真夏の太陽のようなオレンジ色をした髪は、彼女のトレードマーク。
その髪色は、真っ白で無機質な病室さえ陽だまりのようなあたたかな空間にしてしまうほどのパワーがあるのだろうか。お見舞いに行って元気づけられるのは、いつも私の方。
「そうね。梨歩、みんなに愛されてるじゃない」
「やっぱりそう思う?」
「うん」
「じゃあさ、じゃあさ。あたしが退院したら、快気祝いライブなんてのはどう?」
「あ、それ面白そう。いつもの花見公園の噴水前でグッズ並べたりしながら?」
「そうそう。タオルとかペンライトの類たぐいね。いつかハコライブやりたいからその時用に……あ、もちろん予算があればの話だけど」
「ハコ?」
「あ、ライブハウスとかクラブでってこと」
「なるほど」
ストリートの次はライブハウスで、と意気込んでいた矢先に病に臥してしまった梨歩。無気力になりながらも、それでも彼女の目はいつだって前を見ていた。
真夏の太陽のようなオレンジ色をした髪は、彼女のトレードマーク。
その髪色は、真っ白で無機質な病室さえ陽だまりのようなあたたかな空間にしてしまうほどのパワーがあるのだろうか。お見舞いに行って元気づけられるのは、いつも私の方。