ブルーヘヴンの彼方に

「何よそれ。それならそうと言ってくれればいいのに。水臭いというか回りくどいというか。ああ、悩んで損したッ。あとで文句言ってやる!」
 梨歩は涼平さんが描いた似顔絵を眺めながらドーナツを頬張る。
 「あ、おいしい。若葉も食べる?」
 「うーん、私はいいわ」
(ホントは食べたいけど、これ以上太りたくないし……)
 「せっかくだから、梨歩が全部食べて」
 「じゃあ遠慮なく」 
 残りのドーナツを平らげると、梨歩は似顔絵と寄せ書きを枕元に立てかけた。