若葉ちゃんと付き合い始めてから、初めてのデートの日を迎えた。
 付き合う前より緊張するのは何故だろう。
「うーん……」
 格好つけること自体格好悪い。そう思っていたはずなのに、やっぱり少しは格好つけたいなと思うのは何故だと自問自答する。恋をすると、誰もがこうなるものなのだろうか。
「服、これでいいかな……?」
 僕は自室の鏡(母が『コレ邪魔ネ~』と、エリサではなく何故か僕の部屋に無理矢理押し込んできた。無駄に重い)に“本日のデートコーデ”を映した。