「いらっしゃいませ」
ㅤ望月手紙店の若き店主・望月詩乃は笑顔で、訪れる客を迎えていた。
ㅤミルクチョコレートのような栗色のロングの髪を緩く束ねた、ポニーテール。
そして、白いTシャツと胸元に“望月手紙店”と刺繍されたブラウンのエプロンドレスを合わせた詩乃のコーデはどこか暖かい雰囲気に包まれている。
「詩乃ちゃん、この手紙を届けてもらってもいいかい?」
「はい、喜んで!」
ㅤ同じく笑顔で返した年配の女性は、詩乃に“秀君へ”と書かれた便箋を大事そうに手渡したのだった。
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