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 朝から一向に止む様子の無い雨空を見て、廊下の窓から溜息を吐く。窓の外は薄暗く鈍色の雲が覆っていて、帰宅を急ぐ生徒たちは水たまりを避けながら歩いていた。

 日野くんにお弁当を作りはじめ、結局一週間。あれから結局彼の頼みを断るほど困ったことも起こらず、お弁当作りは継続する運びとなった。

 ということで今日、私はお昼に日野くんとお弁当を食べ、彼が美味しいと笑う顔を見た。思い出すとなんだか胸のあたりがもやもやする。放課後下駄箱へ向かっている今ですら、まだ変な感じが抜けていない。ビニール傘を差す生徒たちが膜を張った外側にいるみたいな、よくわからない気分だ。