「うん」

「親子焼くって言うから、五十嵐さん結構えぐいこと言うなあと思ったんだけど。入ってる肉にも味が染みてるし、卵ふわふわで美味しいね」

「め、めんつゆで味つけただけだよ」

「そうなんだ。塩加減丁度いいよ。俺醤油かける時も濃すぎたり薄すぎたりして、加減下手なんだ。すごいね五十嵐さんは」

「いや、そんな、ははは」

 箸を止める気配の無い日野くんを見ていると、私もお腹が空いてきて、きのこのおこわに箸を伸ばした。すると彼も合せるようにきのこおこわを口に運び始める。