日野くんに、ご飯を作る。

 食事が苦痛になったなんて聞いて、勢いで引き受けてしまったけれど。一体何を作ればいいんだろう。相手は、モデルで、ドラマなんかも出ている。こちらとは完全に世界が違う人だ。

 彼から渡された封筒を開くと、そこにはお札が一枚、ゼロが、四つの……。

「いちま……! ええええ?」